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kenpi20の灰色マインドマップ日記

にわか作家志望(某メーカー研究職、新入社員)による、現状把握・思考整理

3分で分かる『本当に危ないところを見つけてしまった・・・』(通称・蓋スレ)まとめ 【ネタバレ有】

 

『本当に危ないところを見つけてしまった・・・』(通称・本危スレ、蓋スレ)のあらすじを、どこよりも短くまとめました。

 

 

■このページの意義

『蓋スレ』とは、
2ちゃんねるオカルト板において、主に2004~2007年に書き込まれたスレッド。

スレ民達によって綴られた、ひとつのノンフィクションの物語と言える。

いわゆる『怪談』というよりは、スレ民による心理戦を楽しむ読み物である。

 

かなり知名度のあるスレなのだが、
紹介サイトのまとめがどれも長く、非常に敷居が高い。

 

なのでこのページでは、『蓋スレ』のあらすじと顛末を、とにかく短くまとめて書いた。

 

その結果、面白さの大部分は損なわれるとは思うが、

まあ一種のネタバレサイトだということでお楽しみ頂きたい。

 

 


■ごく簡単な概要(ネタバレなし)

「肝試し中、友人が行方不明になった。その場所を探してほしい」
そんな書き込みからスレは始まった。
該当場所の近隣住民だという面々が、捜索を開始。
しかし何やら様子がおかしい。該当場所で姿を消す者、写真だけ撮り帰宅する者、該当場所に辿りつけない者、合流するはずが合流できない者……。
どうやら誰かが嘘をついている。そして、誰かと誰かは同一人物のようだ。スレ主の偽物等も登場、情報は錯綜し、真相は藪の中……。
混沌とした状態のまま時は過ぎ、2年5ヶ月を経て、ついに物語は完結する。

 

 

 

■登場人物(最小限)

①HINA(◆PhwWyNAAxY)
スレ主。
「肝試しに行った友人の一人が行方不明になった。探して欲しい」としてスレを立ち上げた。

 

②黒帯(◆tGLUbl280s)
最初の捜索者。
HINAの書き込みを見て、該当場所の蓋("HINAの蓋")を見つけて中に入るが、同日深夜に消息を断つ。

 

③区らしき市民(◆34uqqSkMzs)
二人目の捜索者。
このスレで最も重要な『蓋の写真』("区らしきの蓋")を撮った人物。

 

④566(◆JKHlRH77ms)
三人目の捜索者。
初日から終盤まで、熱心に捜索を行った人物。

 

(※その後、数えきれないほどの捜索者が登場。)

 

⑤青uk69Rl52bw)
最後の捜索者。

 

 

 

■ごく簡単な流れ(ネタバレ含)

 

<第一幕>

ある晩、『HINA』という人物が、
倉敷で肝試し中、山奥にある廃墟の扉に入っていった友人が行方不明になった。探して欲しい」として2ちゃんねるにスレを立てる。
(この扉は後に、"HINAの蓋"と呼ばれる)


2時間後、スレにて近隣住民を名乗る『黒帯』『区らしき市民』『566』の三人が、それぞれバラバラに現場の捜索を開始。


『黒帯』は、ほどなく現場に到着。蓋を発見、中に入り探索する。
 蓋を出た後、他のメンバーと合流を図るが失敗し、深夜に突如書き込みが途絶える。

 

『区らしき市民』も、ほどなく現場付近に到着。不審な人物を見る。
 他のメンバーと合流できないまま帰宅し、スレに"蓋"の写真をアップする("区らしきの蓋")。

 

『566』も同様に現場に向かうが、彼は現場には辿りつけず、合流も出来ないまま帰宅する。

 


次の日より連日、『566』を筆頭に、10名以上の捜索者が該当場所を探す。
彼らは合流したり出来なかったりしながら"蓋"を探すが、どうしても見つからない。

 

この時点で、スレでは

「黒帯・区らしき市民は本当に"HINAの蓋"を見つけたのか?」
「"区らしきの蓋"(写真)は本当に"HINAの蓋"なのか?」
「そもそもHINAの話は本当なのか?」

といった、多くの疑惑が生まれる。

捜索者の中にも嘘つきが現れたり、心霊写真、謎の女性の声が報告されるなど事態は二転三転。

 

そんな中、スレに『HINA』が再登場し、「行方不明というのは嘘だ」と言い残しスレを去る。

これにより、"HINAの蓋"は架空の物だったとされ、スレ民の興味は『"区らしきの蓋"(写真の場所)は何処にあるのか?』へと移行する。

 

それに応える形で、『区らしき市民』は"区らしきの蓋"のヒントを出したり、現場に封筒を残す。騙る者、捜索する者、そして黒幕を名乗る者まで登場し、更にスレは混沌へ。

 

そして7日目、依然として蓋が見つからない中、『区らしき市民』が
「"区らしきの蓋"は実は倉敷ではなく、福山にある」とネタばらし。

捜索隊の捜索は全て無駄だったと判明する。

 

『566』に代表されるスレ民は"区らしきの蓋"の詳細情報を求めるが、『区らしき市民』はそれを無視。

そしてスレは……『区らしき市民』の書き込み「おしまい。」により、一度、幕を閉じる。

 

 

<第二幕>

2年4ヶ月後。

『566』は密かに"区らしきの蓋"探しを続けていたが、成果は出なかった。

 

そんな中、"区らしきの蓋"を本気で探すという者が登場。

邪魔が入りながらも捜索は進み、ついに捜索者の一人『青』が、福山の山中にある"区らしきの蓋"に似た蓋の写真をアップ。

数年ぶりにスレに現れていた『区らしき市民』は、「正解 オメ」と言い残す。

 

そして『青』により"区らしきの蓋"の詳細な場所(住所)が公表され、
蓋スレは本当に幕を閉じた。

 

 

 

■個人的感想(蛇足)
まとめてしまうと、これだけの話である。

これだけを読んでもつまらないのは、短くまとめすぎているからだ。

本スレは68スレ(つまり68000の書き込み)に渡る大長編であり、魅力を知るためには、やはりそれらを読まなければならない。

 

一番分かりにくいのは「なぜスレ民たちが必死に"区らしきの蓋"を探しているか」だろう。

"区らしきの蓋"はただ『区らしき市民』が近所で撮影しただけの蓋であり、いわくつきの物でも何でもない。

しかし、スレを読み進めていると、何故スレ民達がその何でもない蓋を探しまわっているかよく分かる。

要するに、何度も捜索をしたり、何日もスレに貼り付いているうちに、何でもないはずの"区らしきの蓋"を特別視してしまっているのだ。

 

読み進めていくうち、読者は『区らしき民』の本気なのかネタなのかよく分からないやり口にハマっていく。『566』の、真面目すぎて逆に疑わしい言動にハマっていく。その他にも、省略した多くの登場人物たちは皆どこか欠けていて、人間らしい。

彼らの人間性が一番の魅力だろう、と思う。

 


---

 

だが、以下の点を納得できない方には読破はおすすめしない。


・まず、全体的に陰湿すぎる点

昔のインターネット特有の空気だけれど、嘘をつくことにあまりにも抵抗がない。そして裏では陰険な恨み合いなどがあるようだ。よく分からないにしろ、読んでいて気持ちのいいものではない。

 

・物語は一応の解決を見るけれど、結局多くの謎は放置されている点

"HINAの蓋"は実在するのか? 『黒帯』は本当に"HINAの蓋"へ行ったのか? そもそも『黒帯』とは何者なのか? 後に彼らを名乗る人物も登場するが、どこまで本当なのか?

それらは結局分からずじまいである。匿名掲示板での出来事なので、当然といえば当然だが。*1

 

・長過ぎる点

捜索の報告がグダグダで不明瞭なのが本作の魅力でもある。


これらの点は、当時のインターネットを象徴するものでもある。
こうしたアングラ感を楽しめるかどうか、それがハマれるかどうかの分岐点だろう。

 

 

■このページの意義(本心)

正直に言おう。僕はこの物語が、陰険すぎて完全に好きにはなれなかった。

続きが気になるあまり全て読みはしたが、どっと疲れた。

達成感はそこまでなかった。何か、騙されたような気持ちになった。

 

なので、僕みたいな人間が気軽に(短時間で)ネタバレを見れるように、このページを書いた。

 

誰かの役に立てば幸いである。

 

 

 

*1:まあ状況から言って、HINAの蓋は存在せず、黒帯はHINAの自作自演だと考えるのが妥当だろう。