kenpi20の灰色マインドマップ日記

都内で暮らす会社員のライフログ、現状把握、自己分析

【日記】 人並みの幸せは掴めないが

 

どうしようもない生活を送っているけれど、少しだけ、前向きな気持ちになったので書き残しておこうと思う。

 

 

僕の人生は冴えない。

この三連休も、一日目は休日出勤で、二日目は家で転職サイトや自己啓発本を斜め読みして終わった。
最終日の今日は、持ち帰ってきた仕事をやる予定だ。

 

仕事もぱっとしない。新人であることを差し引いても、お世辞にも仕事が出来るとは言えない。そもそも興味がない。ではどんな仕事に興味があるかというと、別に何があるわけでもない。
要するに、努力することから逃げている。

 

仕事の都合で田舎に来ているので、劇場や美術館もない。友達もいない。飲食店巡りも大体行き尽くした。
「27歳まで独身だったら結婚しよう」と話していた女性には彼氏が出来た。

 

趣味の小説執筆も、新人賞の締め切りに向けて慌てて書いている感じだ。何というか、せかせかしている。


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それでも少しだけ心は上向きなのは、昨日、『ティファニーで朝食を』の「ムーンリバー」を聞いていたからだ。

 


ムーン・リバー by オードリー・ヘップバーン


僕はこの曲が好きだ。

英語が苦手なので歌詞の意味は調べなければ分からないけれど、気持ちが穏やかになる。

 

結局のところ、人を癒やすことが出来るのは芸術だけだと思う。

 

これは一時的な応急処置にすぎないし、また数時間後には死ぬことばかり考えているのだと思うけれど、一瞬でも生きていたいと思えたという事実は大きい。

 

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『真面目に生きていればいいことがある』というのは嘘だと思う。

極論を言えば、ガス室に送り込まれたユダヤ人が不真面目だったとは思えない。

身近な例でも、交通事故に巻き込まれて死んだ人間は不真面目だったのか。父親に犯され続けた女性は不真面目だったのか。

 

どう生きた所で、ぼくは多分、人並みの幸せはつかめないだろう。

親とは結局うまくいっていないし、仕事を愛してもいないし、また愛すべき人も居ない。人に愛されていないし、僕も自分を愛してもいない。

 

それでもムーンリバーは好きだ。ナイン・ストーリーズは何度読んでも素晴らしい。落語の芝浜を聴くと今でも泣いてしまう。茨木のり子の詩を、僕は死ぬ瞬間まで忘れないだろう。

 

僕の人生に本質があるとすれば、多分そういった部分だと思う。これら(というか僕の存在)は、周囲から見ればどうでもいい、ゴミみたいな要素だろうけれど、僕自身がこのために生きていると思うのだから、そこにしか正答はない。

少なくとも今日僕は生きているのだ。そう思える瞬間が確かに存在していたことを書き残しておこうと思う。