死にたくて、久しぶりに首にロープをかけたけれど、どうしても椅子を蹴れなくて、死ねなかった。
最近の僕の死にたさは、今までと違って、原因がよく分からないという特徴がある。だから対処法もよく分からない。
具体的に何がつらいという訳ではない。
客観的に見て、そこまで悪い状況にいるとも思えない。
ただ、ふつふつと焦燥感のようなものが胸の中に広がって、そわそわする。
ふいに、ぽろぽろと涙が流れて、どうして良いか分からなくて、これが続くのならここで終わりにしよう、と思う。
単にこの不安定な状態が嫌で、何かしらの状態に安定したいと思う。
ロープを用意し、不安定な椅子に登ってロープを首にかけ、ロープの強度を確認し、あとは椅子を蹴るだけなのだが、どうしても出来なかった。
ここまできて死ねない理由は、首をつってから意識を失うまでの7秒間が怖いからだろう。
馬鹿な話だと思う。
たった7秒間が怖くて、後回しにして、楽しさを感じられないこの人生を続けるのだ。7秒間を後回しにするのだ。
「こんなことなら、あの時に死んでおけば良かった」と後で思うだろう。今だって思っている。もっともっと前に死んでおけばよかった。
宿題を溜め込む小学生と同じだ。
目の前の苦痛から逃げ、そのためにもっと長く辛い目にあう。僕の人生とは、まさにそれだ。
もうそろそろ限界だと思う。
大学の研究室に行っても、涙がこぼれてきてトイレに逃げこんでしまう。
日常生活が営めなくなっている。
楽しさを感じるシナプスが正しく成育しなかった僕にとって、人生は、そんな思いをしてまで続けるものではないと思う。
「バイトを辞める」と決断したように、そろそろ、自分の幸福のために人生を決断したい。
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