テレビゲームのタイムアタックモードが好きだ。
最初は、プレイごとに1秒ごとにタイムを更新できるのに、途中からコンマ秒しか縮まらなくなり、ついには自分の過去の記録を超えられなくなる。
そして、それから何度も何度も試しているうちに、ふと、
「あれ、ここのカーブって一時停止する必要ないんじゃないか?」
ということに気付く。
そしてそれを実行してみると、タイムが一気に5秒縮まる。
この一連の流れが面白い。
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思えば、この流れというのは全ての作業に通ずるところがあると思う。
勝手の分からない作業は、最初のうちはちょっとずつコツが掴めてきて楽しい。
だがしばらくすると、能率の限界みたいなものが見えてくる。
ここがしんどい。ここでやめてしまうことがほとんどだろう。
が、ある程度耐え忍んで、色々と思考をめぐらしてみると、
「待てよ、この工程いらないんじゃないか」とか、
「ここを一本化できるな」ということに気づく。
そうすると、効率がガタンと良くなる。
そしてまた最初の状態に戻り、また少しずつコツを掴んできて……となるわけだ。
このループに入るための秘訣はおそらく2つあって、
①現在の能率を把握すること(何らかの形で数値化するのがベストか)
②能率が下がってきた時に、投げ出さないこと
が重要であろう。
絶対にとは言えないが、これを続けているうちに「効率の谷」みたいなものを体験して、作業が楽しくなるかもしれない。
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※最後に念のため言っておくが、
これは「作業効率を増やす方法論」ではないし、「だから無理してでも作業をしろ」という人生訓でもない。
これは「作業が楽しくなる(かもしれない)方法論」であり、その中でも、「一つの可能性」でしかない。
だが、こういう事がむしろ実生活においては大事なんじゃないかとも思う。