kenpi20の灰色マインドマップ日記

都内で暮らす会社員のライフログ、現状把握、自己分析

【小説談義】 読み手に人気のジャンル、書き手に人気のジャンル


あんまり正確なソースは無いのですが、小説のジャンルごとの人気の傾向を書いておきます。


今回は、「読み手に人気のジャンル」「書き手に人気のジャンル」「ネット上で人気のジャンル」について書きます。

 


1.書籍の売上において人気のジャンル……『時代小説』、『ミステリ』

読み手が多いジャンルは"時代小説"と"ミステリ"です。

 

時代小説の売上の高さは凄まじく、しかも一過性の物ではありません。
そもそも「大衆小説 = 時代小説」という時代もあったほどの大人気ジャンルで、その人気は今でも衰えません。

 

若い世代だけを見ると、時代小説だけが突出した存在だという印象は無いかもしれませんが、全世代の売上の合計を見るとやはり素晴らしいものがあります。
最近で言えば『永遠の0』なども時代小説として大ヒットしました。


また、広い意味でのミステリ(医療モノや警察モノも含む)は非常に人気があります。
東野圭吾伊坂幸太郎東川篤哉湊かなえ海堂尊らは広義のミステリーに属します。


更に言えば、ミステリでも時代小説でもある「捕物帳もの」と言われるジャンルも、当然人気です。
宮部みゆき『初ものがたり』のような傑作もたくさん存在しています。

 

 


2.作家志望者たちに人気のジャンル……『純文学』

 

書き手が多いジャンルは、"純文学"です。

 

純文学とは、エンターテインメント性よりも芸術性に重きを置いた、ひどく簡単にいえば「小難しい」小説のことです。
有名どころで言えば、村上春樹村上龍吉本ばなな西村賢太田中慎弥、その他芥川賞受賞者たちなどがこれに当たります。

 

純文学は、短い作品が容認されることも相まって、書き手(作家志望者)が非常に多いジャンルです。
私見ですが、純文学というジャンルにある種崇高なイメージを抱いている人も多いように感じます。

 

しかし実際の所、書籍の売上は高くありません。供給過多、というのが現状です。
(もちろん、売上の良し悪しは、純文学というジャンルの良し悪しとは全く関係がありません。売れてなくても良い本はいくらでもあります)

 

 

3.ネット上で人気のジャンル……『ファンタジー

WEB小説において人気なのは、間違いなくファンタジー小説です。
異世界に行ったり、魔法や剣が登場する話ですね。

 

低年齢の読者が多いからか、気軽に読める点がファンタジーというジャンルに合っているのか、ネットユーザーの気質に合っているのか、いくつか理由は考えられますね。

 

しかし、書籍の売上としてはそれほど高くないという点は興味深いものがあります。
近い関係にある「ライトノベル」というジャンルも、アニメ化した作品だけが高い売上を稼いでいて、つまり書籍そのものの人気はそれほど高くないということになります。

 

(繰り返しますが、売上の良し悪しは、ファンタジーというジャンルの良し悪しとは全く関係がありません。売れてなくても良い本はいくらでもあります)

 

 

4.その他

 その他のジャンルは、読み手・書き手ともに(数の上では)あまり人気がないようです。


 例えばSF小説は、コアなファンはもちろん居ますが、大衆に大ヒットということはあまりありません(映画ではたくさんありますが)。

 ホラー小説・恋愛小説は、たまに特定の作品がヒットします(『リング』『世界の中心で、愛をさけぶ』等)。

 小説ではないですが、詩集というジャンルは、今も昔も売上は芳しくないようです。『サラダ記念日』のようなヒット作がもっと登場すれば、今以上に人気がでるかもしれませんね。

 

 

5.まとめ

以上です。まとめると以下のようになります。

 

読み手に人気 → 時代小説、ミステリ
書き手に人気 → 純文学
ネットで人気 → ファンタジー

 

誤解を避けるために三度書きますが、売上の良し悪しは、ジャンルの良し悪しとは関係がありません。

売れていなくても、人気がなくても、面白い小説はたくさんあります。


ただ、立場によってこのようにきっぱり人気が分かれるのは、個人的には面白いと思います。

今後、本屋さんで今以上に色々なジャンルの小説が見られるようになれば面白いですね。