僕の気分の上がり下がりは、悪い意味で『安定したリミットサイクル』なのではないか、という話。
用語の解説から入ろう。
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『リミットサイクル』は、カオス理論あたりの分野の用語だが、定義がちょっと曖昧な用語でもある。
思い切って簡単に言うと、
「最終的に行き着く軌道」
といったところだろうか。
モノが運動した時、最終的には「止まる」「まっすぐ動き続ける」「ぐるぐる回る」*1等の状況で落ち着く。
この「ぐるぐる回る」時の道筋(=軌跡)を、リミットサイクルと呼ぶ。
例えば、月や地球の公転軌道はリミットサイクルだ。
振り子の運動も、「ずっと振れている」という意味でリミットサイクルである。
もっと言えば、健康なお爺さんの何年も続けている「朝寝て夜起きる」という規則的な生活も、リミットサイクルである。
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では『安定したリミットサイクル』とはどういうものか。
それは、ぐるぐる回っている時に、外から少し影響を受けても、しばらくすると先程の軌道に戻るリミットサイクルのことである。
先程のお爺さんの例で話そう。
ある日、急な用事で寝るのが遅くなったとする。
次の日は眠いだろうし、しばらくは生活リズムが崩れるだろう。
しかし、本当に健康なお爺さんの場合、数日経てば普段の生活リズムに戻っていく(収束していく)。
このように、「時間が経てば元に戻るリミットサイクル」を、「安定している」と言う。
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ようやく本題である。
僕は、昨日の演劇はとても面白かった。楽しかった。
が、家に帰ったり、バイトをしている内に、みるみる普段の鬱々とした気分に戻っていった。
つまり、僕は既に「鬱々とした気分」というリミットサイクルに入っており、
「楽しいイベント」という外乱を与えても、元の気分状態に収束していく、ということだ。
すなわち、外乱を与えることは根本的な解決策にはならない。
解決するためには、リミットサイクルを形成する法則(状況)そのものを打破しなくてはならない。
だから、結論としては、やはり早く家を出て家族と縁を切りたいな、といういつもの話である。
騙し騙し生きていくことは、どうやら出来そうにない。
*1:正確には振動