人生に絶望している人は、おそらく二種類に分類できる。
世界そのものに絶望している人と、
世界には絶望していないが、自分の現状に絶望している人だ。
世界そのものに絶望している場合、対策は「まだ知らない物事の中から、面白いものを探す」しかない。
とはいえそもそも、人間が人生の中で知ることが出来る物事などたかが知れており、世界のごく一部に過ぎない。
そのごく一部を見ただけで「世界そのものに絶望」するのは、時期尚早というか、短絡的と言わざるをえない。
現状にのみ絶望している場合、対策は、その現状から逃れることになるだろう。
その際、現状の内でどの部分が本質的な問題なのかを突き詰めることも重要になる。
前者に比べれば、この「現状にのみ絶望」のほうが論理的だ。そして救いがある。
とはいえ、人生には「逃れられない現実」もあるから、絶対に助かるとはいえない。
僕自身の話をすると、まず、「世界そのものに絶望」はしていない。
僕は、世界には興味深いものがたくさんあると想っている。
それは小説であったり、演劇であったり、料理であったり、研究であったり色々なのだが、
おそらく僕の知らない(大部分の)情報の内で、面白いものがあるという予感*1がする。
では、「現状に絶望」しているかというと、これは微妙なところなのである。
というのは、僕の現状の問題が、「お金の問題」に集約できるかどうかが曖昧だからだ。
もし、僕の現状がお金で全て解決できるのであれば、来年以降働き出すことで、それらを解決できる。*2
だがもしも、「人間は家族を持たないと幸福になれない」とか、「一人で生きていく人生は不幸である」といった言説が真であった場合、
僕は「現状に絶望」するしかない。家庭の問題で、家族を得ることが絶望的に難しいからだ。
まあ、そんな根拠の無い言説を鵜呑みにしている訳ではないが……良くも悪くも、今後の自分の心持ちなど分からない。
もしも「人間は家族を持たないと幸福になれない」という言説が正しいというのなら、僕は今すぐに死ぬべきだろう。
そうでない方に賭けるしかない。
賭ける先が決まっているギャンブルというのも窮屈な話だが。
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