kenpi20の灰色マインドマップ日記

にわか作家志望(某メーカー研究職、新入社員)による、現状把握・思考整理

【科学】 あらゆる物理法則(科学の法則)は、間違っている可能性がある

 

昨日、物理の問題について考えていて、

ある結論を導き出してしまい、非常に悲しい気持ちになっています。

 

それは「あらゆる物理法則(科学の法則)は、間違っている可能性がある」ということです。

 

念のため言っておきますが、この記事は宗教論ではないし、ふざけているつもりもありません。

 

以下に、なぜその結論に至ったかを述べます。

 


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まず最初に、本記事の論旨だけ簡潔に書いておきます。

 

科学(自然科学)とは、「物事の法則性を明らかにする学問」のことである。

そのため、科学は「この世界に法則性があること」を前提としている。

しかしこの前提は、科学では証明できない。

なので、科学が正しいことは、科学的に証明できない。

以上より、あらゆる物理法則(科学の法則)は、間違っている可能性を否定できない。

 


言いたいことは以上なのですが、分かりにくかったかもしれないので、以下に平易な解説を書きます。

長文ですが、読んでくださると嬉しいです。

 

 

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まず、科学がどんな学問か、簡単な物理学の歴史をふまえて説明します。


例えば、高さ1メートルからボールを落とすと、0.45秒で床に落ちます。


1600年ごろまで、この「0.45秒」という数字がどうやって決まるのか分かりませんでした。

ボールの重さで変わるのか、ボールの材質で変わるのか、ボールの高さで変わるのか、よく分からなかったのです。

 

そのため、「高さ2メートルから落としたらどうなるか?」「ボールでなく石だったらどうなるか?」を知るためには、実際にやってみるしかありませんでした。

「高さ1メートルから落とした場合」と「高さ2メートルから落とした場合」は、関連性のないバラバラの現象だと思われていたのです。

 

ところがある時、ガリレオ・ガリレイが、「落下時間(と速度)は、ボールの高さによってのみ決まる」ということを実験で証明しました。

重力加速度というものを発見した訳です。

 

それ以来、今までバラバラに考えられていた全ての「落下現象」は、この重力加速度を用いた一つの法則で説明が可能になりました。

そして今日に至るまで、この「重力加速度」という説に反する現象は生じておらず、そのため「重力加速度」という説は正しいとされています。

 

 

 

次はニュートンです。

ニュートンが登場するまで、「落下現象」と「星々の動き」は、まったく別のものだと考えられてきました。

しかしニュートンは、「リンゴも月も、同じように地球に引っ張られている」ということを実験で証明しました。

万有引力の発見です。

 

それ以来、今までバラバラに考えられていて全ての「落下現象」と「星々の動き」は、万有引力を用いた一つの法則で、説明が出来るようになったのです

そして今日に至るまで、この「万有引力」という説に反する現象は生じておらず、そのため「万有引力」という説は正しいとされています。

 

 


最終的に、現在では、この世界の全ての現象は、4つの力(強い核力、弱い核力、電磁力、重力)で説明されるに至りました。

星の動きも、落ちるリンゴも、熱も、雷も、地震も、飛行機も、冷蔵庫も、電子レンジも、風船も、この「4つの力」で全て説明がつきます。

 

そして今日に至るまで、この「4つの力」という説に反する現象は生じておらず、そのため「4つの力」という説は正しいとされています。

 

 

以上のように、科学とは、バラバラに考えられていた現象を「実は同じ法則で説明できるんじゃないか」とまとめてきた学問なのです。


そして今日に至るまで、現代科学に反する現象は生じておらず、そのため現代科学は正しいとされています。

 


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しかし、「4つの力」がどういう仕組みで生じているのかは、実は現在でも分かっていません。

先ほど述べた万有引力も、どういう仕組みで生じるのかは分かっていません。

現代科学はこの「4つの力」等を基に理論が作られていますから、

科学法則そのものが、どういう仕組みで動いているのか、厳密には分かっていないのです。

 


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では、なぜ我々は、そんな謎に包まれた科学の法則を、正しいものと信じて使っているのでしょうか。

 

それは、今まで科学に裏切られたことがないからです。

 

過去全ての現象は科学で説明がつきます。何億、何兆、というレベルではなく、途方も無い数の現象が、科学の説明と矛盾がないように起きてきたのです。

 

そして、科学が間違っていること証明する現象は、今まで一度も起きていません。

科学者風に言うと、「十分な検証を行って、再現性を得た」ため、正しいと信じているのです。

 

アポロ11号は、科学の法則通り月に到着しました。
原爆は、科学の法則通り爆発しました。
星々は、科学の法則通り、今日も公転しています。
リンゴは今日も、科学の法則通り、1[m]の高さを0.45秒で落ちます。

 

だから皆、科学が正しいと信じているのです。
今後も、科学が崩れることはないと信じているのです。

 

 

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しかし、ここに一つ落とし穴があります。

それは、

「今までのすべての現象が科学理論で成り立つからといって、今後も成り立つとは限らない」

ということです。


科学の根本である「4つの力」の仕組みが分かっていないのですから、

今までたまたま科学が成り立っていただけで、次の瞬間、科学が成り立たなくなり、「4つの力」が全て消え失せる可能性を否定できないのです。

 

一般的な考えでは、

「今までの何億、何兆という現象が全て科学の法則通りに起きてきたんだから、今後もそうなるに決まっているだろう」

と思うでしょう。それは人間として自然です。


しかしこの

「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうだろう」

という考えは、よくよく厳密に考えてみれば、何の保証もありません。

 

この世界には、もしかしたら法則なんて無いのかもしれません。

今まで「万有引力」とか「科学」とか言ってきたものは、法則ではなく偶然そうなっていただけかもしれません。

つまり、明日には「万有引力」なんてものは無くなって、僕らはバラバラなるかもしれません。

これは一見すると馬鹿げた推測ですが、かといって否定することはできません。

 


科学とは、「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうだ」という仮説*1が正しくなければ、全ての理論が破綻する学問なのです。


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では、「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうだ」という仮説は正しいのでしょうか? 間違ってるのでしょうか?


これはつまり、「科学は正しいのか、間違っているのか」の命運を握る、重要な問題です。

しかし、残念なことに、「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうだ」という仮説は、科学では証明できません。

何故なら、科学における証明は、「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうだ」という前提でしか行えないからです。

 

ここは少し分かりにくいかもしれないので、以下に具体例を書きます。


まず、科学の証明では以下のようなプロセスを踏みます。


【大前提】:とある実験を、いろんな場所で、いろんな時間に、色んな条件で百億回しました。すると、結果は全て法則Aの通りになりました。

【小前提】:科学者は全員、「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうなる」という持論を持っています。

【結論】:以上の2点から、「この実験の結果は、今までもこれからも、常に法則Aの通りになる」と言えます。


科学の証明では、こういった三段論法でのみ行われます。
本質的には、これ以外に証明の方法はありません。*2


重要なのは、科学の議論においては、

「今まで何度やってもこうだったんだから、今後もこうなる」

という説は、議論の前提であって、結論にはなりえないという事です。

 

なので、科学では、「今まで法則通りだったんだから、今後もそうなる」ことの正しさを証明できないのです。


言い換えると、科学の正しさを科学では証明できない、ということです。


例えるなら、定規を1本しか持っていない人は、その定規の目盛りの正しさを証明できないのと同じです。

 

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以上を踏まえると、科学的に正しいことでも、本当に正しいかは分からないということも言えます。

科学の議論では、自分たちの議論が正しいかどうかを証明できません。

だから科学の議論で言えるのは「物事が科学的に正しいかどうか」だけであり、「それが本当に正しいかどうか」は絶対に分からないのです。


例えるなら、定規を1本しか持っていない人は、目の前の鉛筆が自分の定規で言う10[cm]であるということはわかりますが、その鉛筆が本当に10[cm]なのかは分からない、というのと同じです。

 

 

極論を言えば、

「次の瞬間に目の前の全てが溶岩と化し、悪魔が現れて、全てを焼きつくして、我々に永遠の苦痛を与える」

ということを、科学は、科学的には否定できても、究極的には否定できません


科学は、万能ではありません。
間違っているかもしれないのです。

 

 

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上の話は、もしかしたら科学分野では当たり前のことなのかもしれません。

しかし無学な僕は、この年にしてようやくこのことに気付きました。

 

このことに気付いて、僕は、とても悲しくなりました。

 

恥ずかしいことに、僕は今まで、科学は万能であると想っていました。

万有引力も、運動方程式(広い視野で見れば相対性理論)も、正しさを証明されていると想っていました。

 

でも、それは違いました。

信じていた神が死んでしまったような気分です。


今日は一日、そのことに打ちひしがれて、つらい想いで居ました。
その辺の、僕個人の感情については、また明日書きます。

 

*1:実際の議論では「今まで何度やってもこうだった」等という曖昧な言い方はせず、「相関がある」「有意差がある」などと言います。統計学の厳密な定義があります。

*2:実際には、実験の回数が百億回でなかったり、従来の法則を用いていたり、もっと複雑かもしれません。しかし、あらゆる科学の議論は,相対性理論や四つの力に根ざしており、これらは上記の三段論法で証明されているため,あらゆる科学の議論は本質的にはこの三段論法を踏まざるをえないと言えます。