kenpi20の灰色マインドマップ日記

都内で暮らす会社員のライフログ、現状把握、自己分析

【エッセイ】ビールの美味しさで見る、人生の頑張り具合。

<この記事のまとめ>

・ビールの美味しさは、「その日をちゃんと頑張れたか」の評価である。

・頑張り抜いてお爺さんになれば、「いつでもビールを美味しく飲める時期」が来るのではないか。「お互い、よくやったよな」と言い合いたい。

 

 

 ビールが好きだ。あれはうまい。東京ドーム13杯分はうまい。

 プレミアムモルツなんかを味わって飲むのが好きだって輩も居るが、ここで言うビールはそういうのじゃない。ビアガーデンや、仕事帰りや、また残業の後で帰ってきてガーって飲むあれだ。具体的にはアサヒスーパードライだ。

 

 ビールの面白いところは、その美味しさが精神に依存するところだ。疲れている時ほどビールはうまい。肉体的な点だけじゃなくて、精神的な点に特に強い相関がある。ちゃんとやるべきことした日、「やれた!やるべきことはやった!」という日のビールはうまい。

 つまり夜のビールは「その日をちゃんと頑張れたか」の評価シートなのだ。タイムカードと言っても良い。1日の濃度はビールで測ることができるのだ。

 

 逆を言えば、頑張っていない日のビールはまずい。それはおそらく、「これから何かやるべきなのにアルコールを取ってしまった(今日はもう使いものにならない)」という罪悪感もあるだろう。

 その罪悪感があまりにもひどい時は、そもそもビールを飲む気すらなくなってしまう。そういう気分を歌ったものを以下に貼る。

 


悲しみは地下鉄で モーモールルギャバン - YouTube

 

>バイトが終わった 汗もかかず終わった

>ビールを飲む価値も無い 夜にさよなら乾杯パンツくらい穿け

 

>何もせず終わろう また日は昇るだろう

 

 

 こういう夜は確かに存在していて、戦争もデフレ(今はインフレか?)も直接感じられない僕にとって一番の脅威はこういうことなんじゃないかと思う。その日の評価っていうのは何よりも大事で深刻な問題なんじゃないかと思う。

 (まあでも、モーモールルギャバンはそういうメッセージ性とかとは全く関係ない所で好きです。表面的に好きです)

 

 で、本題なんだけど、その『自己嫌悪のビール』の最たるものが、昼間のビールだ。これはもう取り返しがつかない。ビールを一缶飲んでそのままで済むはずがなく、眠るまで飲む。皆さんは知らんが僕は飲む。休日の半分をビールでフイにする。休日の時間だけを救いに生きている僕(皆さんもそのはず)にとって、最強最悪のテロだ。自傷行為とも言えるセルフ・テロだ。その感覚に酔っているという指摘も否定はできない(つまりメンヘラの一種なんだろう)。

 

 だがある日、そういった僕の中の「昼ビール=自己嫌悪ビール」という考えがガラっと変わる出来事が起きた。それは平日の昼、友人と一緒にラーメン屋に行った時だった。

 その店は結構歴史がある有名な店で、10分ほど並んで中に入った。サラリーマンのおっさんや学生、若いお姉さんなんかも居る様々な客がいる中に、お爺さん達が数人座っていた。どうやら昔からの常連らしく、自宅にいるかのように落ち着いている。そのお爺さんの元に置かれたものを見て僕は少し驚いた。醤油ラーメンと瓶ビールだったのである。当然、グラスは人数分。そのお爺さん達は、皆で昼からラーメン屋でビールを飲んでいたのだ。いわゆる昼ビールである。

 そしてその時、飲んでいるお爺さん達の幸せそうな顔を見て、僕は気づいてしまった。この人の昼ビールは、僕の昼ビールと意味合いが違う。そう、お爺さんにとって、ビールはいつ飲んでも最高にうまいのだ。何故なら、彼が今までずっと人生を頑張ってきたからだ。

 お爺さんにとって、人生は『余生』なのである。つまり僕のようにやり残したことがない。やるべきことを全部やって、満足しているのだ。あとは、『作業後のビールを味わうがごとく』の人生なのだ。

 だから、昼からビールを飲んでも全くもって構わない。むしろ飲むべきだ。何故なら作業後なのだから。成功を祝おう。人生という偉業を祝うためにも、飲むべきなのだ。

 

 僕は驚いた。人生すべてが『祝福』に変わるなんて考えもしなかったからだ。僕の中でそういったものを『祝福の昼ビール』と呼ぶことにした。頑張りぬいた者にしか許される、至高のビールだ。

 

 僕もそういうお爺さんになりたい。『お互い、よくやったよな』と、罪悪感とは無縁のところでビールを飲む人になりたい。

 ビールを常に美味しく飲める。それは人生のゴールであり、最終的な理想なのではないか。いつか僕にもそんな日々が訪れるだろうか。自信はない。自信はないから僕は昼にビールは飲まない。

 でもいつかは。ああして、笑いながら昼からビールを飲みたいものだ。そう思った。

 

 

 

 

 今日はここまで。

 

 ビールを立て続けに飲んで、相当に酔った状況でこれを書いている。人に向けてきた文章を酔った状態で(=軽い気持ちで)書いたのはすごく久しぶりだ。楽しい。このブログを始めて良かったと思う。

 これからも、あくまで軽い気持ちで書くことを大事にしたい。

 

 今回は期せずして、変に前向きなオチのついた日記になった。本記事について、個人的には凄く気に入っている。が、後で読み返したらクソだと思うかもしれない。まあいい。そういうものだと思う。

 次回は未定。毎日は書かないが、書きたいことは色々ある。その順番はその時々の気分による。酔いすぎてそろそろタイピングも怪しくなってきた。では。